宇賀神様とは

宇賀神様とは
宇賀神(うがじん)
日本では最強の幸福・金運・五穀豊穣・水の神様として秘仏とされてきました。
見た目のインパクトが強い人頭蛇身の神様です。
日本神道では宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)とされています。
(巳神という形もあります)稲荷神、養蚕守護神、龍神、水神として祀られています。
仏教(主に密教系)では宇賀神将菩薩とも宇賀神王とも呼ばれます。
白蛇を梵語(ぼんご)で「ウガヤ」といいます。
正法明如来様(観音様)、大日如来、観音菩薩様、大黒様の化身ともいわれ、
弁財天様と同体とも、頭頂にあるため弁財天より上とも、
弁財天様の夫、弁財天様の子など色々言われています。
大半が老人の顔をしていますが女性の顔のものもあり
観音菩薩様と同様に性別がないともいわれています。
宇賀弁財天様では弁財天様の頭頂部に鳥居があり鎮座されています。(荼枳尼天の場合あり)
平安時代天台宗によって神仏習合した「宇賀弁財天」がつくられたときに
一緒につくられたという説もありますが昔からあったとも言われており
出自が不明であることも特徴です。
真言宗では聖天様(歓喜仏)が現世利益の神様とされていて、天台宗ではこれに対抗するため宇賀弁財天様を作ったとも言われています。
大和時代の古墳にあったという言い伝えもあります。
自然に八百万の神々が宿るという日本神道が源流なのかもしれません。

宇賀弁財天様は宇賀神様・弁財天様も水・五穀豊穣の神様であることから
習合されたのだとされています。
宇賀神様、弁財天様の習合した宇賀弁財天様こそが弁財天の中でも
最も力があるとされています。
多くは八臂弁財天(はっぴべんざいてん)という
八本の手を持ち頭頂に宇賀神様を祀ったものです。

龍神の一種
佛説即身貧転福徳円満宇賀神将菩薩白蛇示現三日成就経より宇賀神様は
「于時阿那婆達多心之龍王部類」あり、于時阿那婆達多という
龍神の一種であるとされています。(実は龍王の中でもかなり力が強いとも)
弁財天様とも一貫して共通するのが水の神様であることです。

蛇は稲作が主であった日本の米蔵に発生するネズミを餌として
駆除してくれる益獣のため、狐と同様、稲荷神として信仰の対象となっていました。
また蛇の姿で地をはうお姿は地べたをはっており
民衆にとても近い存在の神様とされています。

鏡餅は宇賀神様をあらわしたものともいわれています。
しめ縄は絡み合う雄雌の蛇をあらわしているともいわれています。
諏訪大社(長野)のご神体は宇賀神様とも言われています。

像容
顔は人頭(髪を結った老人、女性の場合もあり)で
体は蛇でとぐろを巻いているのが多いですが、
とぐろを巻いていないものもあります。
とぐろを巻いていても首をにょっきり出しているものもあれば
コンパクトにまとまっているものもあります。
とぐろの左巻き、右巻きも意味があるとされていますが、
はっきりわかっていません。
カエルの上に乗ったお姿もあります(神道はこの形と言われています)
顔が人頭でなく完全に蛇の場合もあります。
(蛇の場合は白蛇に赤い目、宝珠と一緒にいる姿が多いです)
材質は浴酒供の観点から青銅、銀製など金属が多いが
木製、陶器、石材の場合もあり。

表情
口を開けたもの、微笑みを浮かべたもの、憤怒の表情と色々あります。
憤怒の表情をしているからといって怖がる必要はなく、
人々を救うため憤怒の表情をされています。

本地仏は地蔵菩薩とも如意輪観音菩薩とも観音菩薩ともいわれています。
親和性があるのは愛染明王、弁財天、大黒天、毘沙門天、聖天(歓喜天)、荼枳尼天(だきにてん)など

日本における蛇信仰は歴史が古いとされています。外国にはナーガなどやはり蛇の神様がおり、そういった影響も受けているものと思われます。

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